株式会社メディカ出版がランサムウェア被害を受け、一時は受注や発送が止まりました。外部の調査で、正規のアカウント情報を使った社内ネットワークへの侵入が起点とされ、顧客・執筆者・委託元から預かった情報・従業員などの約64.1万人分に漏えいのおそれがあります。持ち出しの確定的な証拠はないものの、否定はできないとしています。
事故の概要
- 漏れたもの
- 氏名
- メールアドレス
- 電話番号
- 住所
- 勤務先・所属
- 会員番号・ユーザーID
- 生年月日
- 口座
- マイナンバー
- 本人確認書類の画像
- 健康の情報
- その他
- 件数
- 641,000件第3報の77.2万件を精査し約64.1万人(重複を含む可能性)
- 誰の情報か
- 利用者(会員・顧客)
- 状態
- 可能性あり
- 原因
- ランサムウェア
- ドメイン
- medica.co.jp
経緯
- 検知3/13
- 初動対応—
- 公表3/17
- 続報3/25
- 調査結果5/13
- 再発防止策—
検知2026年3月13日
2026年3月13日未明、医師や看護師向けの出版教育事業を手がけるメディカ出版はシステム障害を検知しました。被害の拡大を防ぐため、検知の直後に対象のサーバーを社内ネットワークから物理的に切り離しています。
外部の専門機関を交えて調べた結果、第三者によるランサムウェア攻撃が原因だと分かりました。
出典システム障害および情報漏えいに関するお詫びとご報告PDFwww.medica.co.jp
公表2026年3月17日
メディカ出版は、3月13日未明に検知したシステム障害がランサムウェア攻撃によるもので、同社と関係会社が持つ個人情報と取引情報の一部が外部へ漏えいしたことを確認したと公表しました。対象は一部サービスの利用者、取引先、過去の採用応募者、派遣社員や契約社員を含む従業員の個人情報と、取引先との契約書類や請求、売上の情報で、件数は調査中です。オンライン販売ではカード情報を持たないため漏えいはなく、アプリやデジタルサービスのIDは別のシステムで、影響を調べているとしています。
サーバーを切り離した影響で主要システムが止まり、受注や発送、問い合わせ窓口の業務が停止しています。関与先の名簿にもアクセスできないため、まず公表で知らせるとしました。対策本部を設け、警察への通報と個人情報保護委員会への報告は3月14日までに済ませています。同社を装ったフィッシングメールに注意し、SNSで不確かな情報を広げないよう求めました。
出典システム障害および情報漏えいに関するお詫びとご報告PDFwww.medica.co.jp
続報2026年3月25日
第2報です。3月25日8時時点の状況として、影響を受けたサーバーをすぐに隔離し、外部の専門家と調査・復旧を進めていると報告しました。安全を確かめた端末から順に、社員のPCやスマートフォン、メールなどの利用を再開しています。
個人情報の流出件数はまだ確定しておらず、社外への流出や不正利用などの二次被害の報告はないとしています。ウェブサイトとデジタル商品はすべて安全を確認し、商品は通常どおり出せるものと遅れが見込まれるものがあるとしました。会社を装った不審メールへの注意を呼びかけ、EDR・MDMによる端末保護や認証基盤の強化などの対策を挙げています。
出典不正アクセス(ランサムウェア)被害に関するご報告と現在の状況について(第2報)www.medica.co.jp
続報2026年4月9日
第3報です。攻撃を受けたサーバーにあった個人情報のうち、漏えいの可能性があるものは合計77.2万件(重複を含む可能性あり)と公表しました。4月8日までに、情報が外部で公開された事実や二次被害は確認されていないとしています。
対象はメディカID登録者(ID・氏名・メールアドレスなど)、一般の顧客、執筆者・外部事業者(銀行口座番号、登録者のみマイナンバーなど)、業務を委託された企業・施設から預かった情報(ID・パスワード、パスポート、在留カード、健康診断結果、銀行口座など)、従業員と応募者の情報です。メディカIDのパスワードは別に管理していて漏えいの可能性はないとしています。
追記後の5月13日の調査結果で、件数は精査により約64.1万人に改められました。
出典不正アクセス(ランサムウェア)被害に関するご報告と現在の状況について(第3報)www.medica.co.jp
続報2026年5月1日
会社を名乗る不審なメールが確認されたとして注意を呼びかけました。support@medica.co.jp から送られたように見えますが会社の発信ではなく、「不正アクセスがあった」「個人情報が流出した可能性がある」などと書いて、偽のページでパスワードの再設定や情報の入力をさせようとする内容です。
メールで個人情報の入力を求めることはないとし、リンクを開いたり入力したりした場合は公式サイトでパスワードを変えるよう求めています。
出典【大切なお知らせ】メディカ出版を装った不審なメールにご注意くださいwww.medica.co.jp
調査結果2026年5月13日
メディカ出版は、外部専門家によるフォレンジック調査が終わり、5月11日に個人情報保護委員会へ確報を出したと報告しました。攻撃は、第三者が正規のアカウント情報で社内ネットワークに侵入したことから始まり、サーバーで不正な操作が行われてファイルが暗号化されました。認証情報が漏れた経路は特定できていません。
個人情報が持ち出されたことを直接示す証拠はないものの、複数の痕跡から可能性を否定できないとして、約64万1千人分(重複を含む可能性あり)を漏えいのおそれとして扱います。4月の第3報で示した77.2万件を精査した数字です。対象はメディカID登録者を含む顧客、医療施設や教育機関の関係者、著者や講師、人材紹介の登録者、取引先、従業員と応募者などです。二次被害は確認されていません。順次個別に連絡しており、IDの認証強化や監視体制の強化を済ませ、認証基盤や多層防御、社内規程の見直しなどを2026年9月末までに行うとしています。
出典不正アクセス(ランサムウェア)事案に関する調査結果および再発防止策のご報告www.medica.co.jp
影響を公表した組織(2)
この事故で影響を受け、自分で公表した組織です。組織ごとの件数や対応は、それぞれのページにあります。
出典
正しい情報については、リンク元の一次情報を必ず参照してください。
このサービスを使っていた方へ
- 1会社を名乗るメールが来ても、リンクは開かず公式サイトから確かめてください。
- 2知らない番号からの電話や SMS、届いた覚えのない郵便に気をつけてください。
- 3口座の入出金を確かめ、気になる動きがあれば銀行に連絡してください。
- 4身に覚えのない契約や口座が作られていないか、確かめてください。
- 5会社からの個別の連絡と問い合わせの窓口は、公式のお知らせで確かめてください。
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