月ごとの事故
- 12月92件富士フイルムメディカル株式会社(59万件)、株式会社ロジックベイン(97,338件)ほか90件
- 11月78件株式会社バンダイナムコフィルムワークス(137万件)、学校法人東海大学(19万件)ほか76件
- 10月110件ユニバーサル ミュージック合同会社(311万件)、株式会社ウエーブ(18万件)ほか108件
- 9月74件株式会社キョードー東京(24万件)、スターバックス コーヒー ジャパン株式会社(72,200件)ほか72件
- 8月67件株式会社エコ配(15万件)、株式会社駿河屋(29,932件)ほか65件
- 7月114件株式会社トータルマリアージュサポート(91万件)、株式会社オーシー(13万件)ほか112件
- 6月71件株式会社富士山マガジンサービス(226万件)、株式会社パル(19万件)ほか69件
- 5月78件フォーデイズ株式会社(135万件)、株式会社PR TIMES(90万件)ほか76件
- 4月85件株式会社コナカ(15万件)、株式会社ランテック(40,000件)ほか83件
- 3月55件株式会社リクルート(10万件)、株式会社荒畑園(73,684件)ほか53件
- 2月65件株式会社保険見直し本舗グループ(510万件)、株式会社リアライブ(35万件)ほか63件
- 1月65件株式会社快活フロンティア(729万件)、三菱UFJニコス株式会社(40万件)ほか63件
2025年の個人情報漏えい事故のまとめ
2025年は、ランサムウェアで受注や出荷そのものが止まる事故が続いた年です。9月のアサヒグループホールディングス、10月のアスクルでは、商品が届かない状態が長く続きました。法人向けのメールサービスや、利用しているクラウドサービスが被害を受け、その利用者に影響が広がる事故も目立ちました。
- 公表された事故954件
- 公表された件数の合計2,683万件
- 100万件を超えた事故6件
- 漏えいが確かめられた事故435件
表示の内訳
この年の傾向
- 1
業務が止まるランサムウェア
2025年のランサムウェアは、情報が漏れるだけでなく、会社の業務そのものを止めました。
アサヒグループホールディングスは9月29日に被害を公表し、受注と出荷が止まりました。のちの調査で、約191万件が漏えいした可能性があるとしています。10月のアスクルでも通販の出荷が止まり、約74万件の流出が確認されました。アスクルの物流を使っていた良品計画の通販にも影響が出ています。
ハウステンボスはリモートアクセス機器から侵入され、役職員のマイナンバーや健康診断の結果を含む約155万件が対象になりました。保険見直し本舗グループは約510万件を対象として公表し、8月に外部へ流出した痕跡は無いと報告しています。
気をつけたいこと商品が届かない、店のサービスが使えないといった形で、利用者が先に異変に気づくことがあります。障害のお知らせが出た会社は、あとから漏えいを公表することがあるので、続報を確かめてください。
- 2
Webサイトやメールサービスの弱点を突く不正アクセス
2025年に台帳に載せた事故の原因は、不正アクセスがいちばん多くなりました。
1月の快活フロンティアは、快活CLUBなどの会員約729万件に影響が及んだ可能性があると公表しました。3月の続報では、漏えいの事実は確認されなかったとしています。
4月にはIIJの法人向けメールサービスで、メールソフトの未知の弱点を突かれ、最大約407万アカウントに影響した可能性があると発表されました。のちに漏えいが確認されたのは約31万アカウントです。ほかにも、PR TIMES(最大約90万件)、バンダイチャンネル(最大約137万件)、ユニバーサルミュージック(調査で約311万件が確定)など、大きな事故が続きました。
気をつけたいこと会員サイトのパスワードを使い回していると、1つのサイトから漏れた情報で、ほかのサイトにも入られるおそれがあります。漏れたサービスと同じパスワードは変えてください。
- 3
委託先や利用中のサービスからの漏えい
2025年は、会社が使っていた外部の会社やサービスから漏れる事故が続きました。
ソフトバンクは、委託先が許可なく別の会社に仕事を回していたうえ、監査にも事実と違う報告をしていたと発表しました。この委託先を通じて約13.7万件が漏えいしています。
スターバックスは、勤務の管理に使っていた外部のサービスが被害を受け、従業員約7.2万人分が対象になりました。法政大学(委託先のシステム会社経由)や国立国会図書館(再委託先経由、のちに漏えいは無かったと結論)でも、委託先が起点になっています。
気をつけたいこと利用者からは、どの会社が仕事を請け負っているのか見えません。お知らせに知らない会社の名前があっても、詐欺とは限らないので、公式サイトで確かめてください。
- 4
従業員と、その端末を狙う手口
2025年は、会社のシステムではなく、従業員一人ひとりを狙った手口が目立ちました。
日本経済新聞社では、従業員の私物のパソコンがマルウェアに感染し、社内のチャットの認証情報を盗まれて、1万7368人分の情報が漏えいしました。東京都の事業では、委託先の従業員がサポート詐欺に遭い、800人分の情報が対象になっています。
ヤマト運輸やプルデンシャル生命では、元従業員による情報の持ち出しが明らかになりました。
気をつけたいことサポート詐欺は、会社の従業員だけでなく個人も狙われます。パソコンに警告の画面が出て電話をかけるよう促されても、かけないでください。
- 5
設定の誤りと、記録媒体の紛失
2025年は、攻撃を受けていないのに、設定の誤りや紛失で情報が外に出た事故もありました。
大創産業では、Googleグループが外から見られる設定になっていて、約1万件の情報が5年以上見られる状態でした。スカイマークやぴあでは、表示を速くするための仕組みの設定を誤り、ほかの人の入力内容やマイページが表示されました。
大学や大学病院では、USBメモリやSDカード、外付けのハードディスクの紛失や盗難が続きました(山口大学、富山大学附属病院、名古屋市立大学、東京女子医科大学病院)。
気をつけたいこと設定の誤りは、長いあいだ誰も気づかないことがあります。大創産業の件では、見られる状態が5年以上続いていました。
- 6
国内全体の集計
この台帳に載せているのは、国内の事故の一部です。
東京商工リサーチの集計では、2025年に上場企業とその子会社が公表した事故は180件、漏えいした可能性のある個人情報は約3,063万人分でした。原因の64.4%がウイルス感染や不正アクセスで、100万人分を超える事故は6件あったそうです。
気をつけたいこと台帳に載っていないからといって、事故が無かったとは言えません。
それぞれの事故の出典(当事者の発表)は、事故のページに載せています。
主な事故
- 株式会社快活フロンティア729万件快活CLUBなどの会員約729万件に不正アクセスの影響が及んだ可能性があると公表しました。のちの続報では、漏えいの事実は確認されなかったとしています。
- 株式会社保険見直し本舗グループ510万件ランサムウェアの被害で、約510万件が対象になりました。
- ユニバーサル ミュージック合同会社311万件不正アクセスを受け、調査の結果、約311万件の漏えいが確定しました。
- アサヒグループホールディングス株式会社ランサムウェアの被害で、約191万件が漏えいした可能性があります。受注と出荷が止まりました。
- ハウステンボス株式会社リモートアクセス機器から侵入され、役職員のマイナンバーを含む約155万件が対象になりました。
この台帳に載せている事故(一次情報があるもの)から数えています。国内のすべての事故ではありません。